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コトラボが手がける様々なプロジェクト

ステキなみちくさ -お堀で過ごすちょっと楽しい毎日- [2025.10.01-2026.4.]

史跡や公共空間を日常の居場所として、使いながら育てていく実証実験「ステキなみちくさ」。 今回の実証実験では、三の丸エリアを面的に活用し、広場やベンチ、ハンモックなどを設えることで、子どもから大人までが自然にまちなかで楽しめる滞留空間として、より暮らしに溶け込む形で活用しました。

 

― 実証実験「ステキなみちくさ」とは ―

「ステキなみちくさ」は、これまで日常的にはあまり使われてこなかった
史跡整備予定地や公共空間を対象に、実験的に活用する取り組みです。
遊び場や滞在の場として実際に“使ってみる”ことを通して、子どもから大人まで、
誰もが自由に立ち寄り、過ごせる日常の風景を少しずつ育ててきました。

完成された使い方を最初から決めるのではなく、
「使いながら考える」「関わりながら育てる」ことを大切にしている点が、この取り組みの特徴です。

 

―実証を重ね、広がってきた関わりと風景―

これまでの取り組みを通じて、子どもたちが日常的に遊ぶ姿が見られるようになったほか、
ワークショップや対話の場をきっかけに、まちのことを一緒に考える市民の輪も少しずつ広がってきました。

「特別なイベントがなくても人が立ち寄る」
「用事がなくても滞在する」。

そんな日常の風景が、まちの中に生まれはじめています。

 

―三の丸エリアを面的に活用する試みへ―

今回の「ステキなみちくさ」では、これまで活用してきた個別の空間を点としてではなく、
面として捉え、小田原城周辺の三の丸エリア全体に日常的な滞留空間をつくることを目指しました。

史跡や公共空間が、観光のためだけでなく、地域の人の日常の延長として使われる。
そんな場を育てるため、複数の場所で同時に、実験的な設えや使い方の実証実験を行いました。

―場所をつなぐ、統一デザインのバナー設置―

面的な活用にあたり、今回は統一デザインのバナーを新たに設置しました。

それぞれ少し離れた場所に点在する空間でも、「ステキなみちくさ」としての一体感が伝わるよう、
視覚的な工夫を行っています。

バナーがあることで、通りかかった方が自然と足を止めたり、
「ここも使っていい場所なのだ」と感じたりと空間への入りやすさにもつながっています。

また、取り組みの存在そのものを知っていただくきっかけとしても機能し、
より多くの方に「ステキなみちくさ」を届けるための仕掛けのひとつとなっています。

―「日常の風景」として使われる広場へ―

アイテム棚を設置し、遊び道具を自由に出し入れできる広場では、
幼稚園の散策コースのひとつとして立ち寄る姿、園帰りの子どもたちの目的地として集まる様子、
子どもを遊ばせるお母さん・お父さんたちの憩いの場、高校生の部活動の場として利用される場面など、
これまで以上に幅広く、そして日常的に使われる場所へと変化しています。

今回の実証を通して、この場所は「特別な実験の場」から、
「まちの日常風景の一部」へと移り変わってきています。

―お堀沿いが様々な人が楽しめる憩いの場に

あわせて、小田原城を囲むお堀沿いには、2種類のベンチを設置しました。
観光の途中で休憩する方、散歩の途中に腰を下ろす地元の方など、
観光客と地域住民が自然に同じ場所で過ごす風景が見られています。

特別な目的がなくても、ただ座って景色を眺める。
そんな何気ない時間を、多くの人に楽しんでいただいています。

また、小さなポケットパークにはハンモックを設置。
親子連れが遊んだり、学校帰りの中高生がハンモックに揺られながら、おしゃべりをたのしんだり、
まちの小さなすきまが、日常の憩いの場となりました。

―日常の中にある「やってみたい」を次の実践へ―

「ステキなみちくさ」は、実証して終わる取り組みではありません。
まちの中で生まれる小さな気づきや「やってみたい」という声を受け止め、相談し、試しながら、
次の実践へとつなげていく拠点も、今回新たに整備されました。

関わる人が増え、関係が育ち、実践が循環していく。
そんな状態を目指しながら、取り組みを継続しています。

 

―桜の季節まで、実証期間を延長しています―

今回の実証実験「ステキなみちくさ」は、
多くの反響を受け、4月の桜の開花シーズンまで実証期間を延長しています。

お近くにお越しの際は、ぜひふらっと立ち寄り、日常の中のみちくさを楽しんでみてください。


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